講座/Photoshopのシェイプ等(ほぼ)ベクターで魔法陣作成3/3

前回【講座/Photoshopのシェイプ等(ほぼ)ベクターで魔法陣作成2/3】の続きで最終回です。
カスタムシェイプを作成し登録、それを利用して模様を敷き詰め数字や文字にくっつかないようにフチドリ分を削ります。
そして最終的に文字フォントをシェイプに変換し、魔法陣全体のシェイプを一体化します。

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数字や文字の背景部分の太めのリング(模様リングと呼称します)に、
任意の模様のカスタムシェイプを自作して入れます。
8-1.
まずカスタムシェイプの作成と登録の方法を。
カスタムシェイプ元絵用にカンバスを新規作成(大き目にしたほうが後述の形の崩れは少なくなります)することにし、
そこに元となる模様をブラシツールps_icon04(B)と消しゴムツールps_icon05(E)で適宜コピーや回転も使いながら描いていきます。
ノイズ等のフィルター機能群をいくつか駆使すれば、1ストロークも描かずともそれっぽく作れますが、この一連の講座でのPhotoshopの機能説明が多くなってしまうので、それは別な機会に触れられればと思います。

※ブラシツールps_icon04(B)(やフィルター)等ラスター系ツールを使うと、後述の選択範囲>作業用パスを作成で形が少なからず崩れます。
 一方、ペンツールps_icon06(P)をはじめとしたベクター系ツールで1アンカーポイントごと編集し像を作れば意図した形を崩さず出来ますが工数を要しますので、この絵ではそこまでの精度は必要なしと判断し見送っています。
 そのため講座のタイトルも「(ほぼ)ベクター」としています。
 1/3の冒頭にも書きましたが、Adobe Illustratorならもっと手数が少なく且つ美しく出来るかと思いますが、Photoshopでのベクター機能ではこの絵に関してはこの辺が落とし所としています(それでもかなり便利になりましたが)
d018_0
▲模様を書きました。この画像の白い部分は実際は透明です。

次に、Ctrl+レイヤーのサムネール部分をクリックし選択範囲を抽出、
さらにパスパネルに移動し下方にある「選択範囲から作業用パスを作成」ボタンをクリックで作業用パスを作ります。
この時Alt+クリックで許容値の調整も出来ますので、なるべく形の崩れない数値を探すのが良いでしょう。
d018_1
▲サムネールをクリックして選択範囲を抽出。

d018_2
▲ボタンをクリックで作業用パスを作成。

最後にパスコンポーネント選択ツールd016_icon2(A)に切り替え、右クリックでメニューを開き「カスタムシェイプを定義」で任意の名前をつけて保存します(編集>カスタムシェイプを定義でもOK)
そうするとシェイプツール群の中にあるカスタムシェイプツールps_icon07(U)のオプションバー内のカスタムシェイプピッカーに追加されます。
d018_3
▲ここに追加。

8-2.
カスタムシェイプツールps_icon07(U)で[8-1]で作成したカスタムシェイプを選び、模様リング部分(↓下図の緑のベタのあたり)に見栄えが良いように散りばめていきます。
後からリング状に削るので、はみ出ても構いません。
d018_4
▲見栄え良く適当に配置(分かりやすいように模様リングは緑にしています)

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この模様の不要な部分を切り抜いていきます。
その際には模様リング、数字、文字にくっつかないように隙間を設けて切り抜きます。
9-1.
まず模様リングから。
模様のリング状以外の部分を消すために、円形のシェイプを2つ(模様リングの外側と内側の円)を用意します。
[4-1.]の図で示したレイヤー「シェイプa1」のリングの内側と「シェイプa2」の外側のシェイプを利用します。
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▲[4-1.]の図。

d018_5
▲分かりやすいように赤と青のカラーを設定しています。

まずそれぞれのレイヤーをコピーし、不要なシェイプ(a1の外側とa2の内側の円シェイプ)をパスコンポーネント選択ツールd016_icon2(A)で選択→Deleteキーで削除(削除した時点でリングではなくなりそれぞれ↓下図のようにベタが広がります)し、
このままの大きさで切り抜いてはリングと模様が接してしまうので、隙間ができるように残った円シェイプa1は縮小、a2は拡大し(ここでは直径6px程度)します。
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▲不要なシェイプを削除し、それぞれ縮小拡大。

パスコンポーネント選択ツールd016_icon2(A)のまま、まず模様リングの外側の円シェイプになる部分(a1)を選択し、オプションバーの「パスの操作」の「前面のシェイプで削除」から「シェイプ範囲を交差」に変更した後Ctrl+Cでコピー、
模様のカスタムシェイプを散りばめたレイヤーにペーストします。
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▲「パスの操作」を変更すると、ベタの範囲がこのように変わります。

d018_8
▲「パスの操作」>「シェイプ範囲を交差」後コピペするとこのように円の外側が消えます。

次は内側の円シェイプ(a2)を「シェイプの結合」から「前面のシェイプで削除」に変更した後、コピーペーストします。
d018_9
▲a2の「パスの操作」を変更すると、今度はベタの範囲がこのように変わります。

d018_a
▲「パスの操作」>「前面のシェイプで削除」後コピペすると今度はこのように円の内側が消え、必要な部分の模様のみベタが乗っている形になりました。

ここで念のためバックアップとしてレイヤーのコピーをとっておき、
次にパスコンポーネント選択ツールd016_icon2(A)のカーソルをカンバスの端から端までドラッグしシェイプ全体を選択、オプションバーの「パスの操作」で「シェイプコンポーネントの結合」をし一体化されたシェイプにします。
※結合を行うと属性パネルでのサイズの再設定等は出来なくなる(「ライブシェイプ」から「標準のシェイプ」になる)ので、念のためバックアップをとりました。
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▲「パスの操作」>「シェイプコンポーネントの結合」

d018_c
▲リング状に切り抜かれ且つ一体化された模様のシェイプになりました。

9-2.
次に数字と文字まわりの切り抜きをパスで作り、それも合わせて一体化します。
まず数字と文字の選択範囲を抽出するために、文字レイヤーを全てコピーしレイヤー>レイヤーを結合(Ctrl+E)等で結合、[8-1.]同様Ctrl+レイヤーのサムネール部分をクリックし選択範囲を作成します。
レイヤーをコピー→結合しなくても文字レイヤーを一つ一つ追加選択していけば出来ますが、こちらの方が早いかと思います。
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▲数字と文字のみの選択範囲を作成(見やすいように他は消しています)

この選択範囲からこれも[8-1.]と同様に作業用パスを作成しますが、数字文字との隙間を開けるために、選択範囲>選択範囲を変更>拡張で選択範囲を太らせます(ここでは3pxにしています)
d018_e
▲選択範囲を拡張。

この選択範囲を元に、これも[8-1.]と同様にパスパネルに移動し下方にある「選択範囲から作業用パスを作成」ボタンをクリックで作業用パス作り(パスコンポーネント選択ツールd016_icon2(A)のまま)Ctrl+Cでパスをコピーし[9-1.]の最終段階の一体化された模様シェイプのレイヤーにCtrl+Vでペーストします(ここも模様シェイプのレイヤーはバックアップをとっておいたほうが良いでしょう)
そしてその作業パスが選択されている状態で、オプションバーの「パスの操作」で「前面のシェイプで削除」をし切り抜きます。
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▲作業パスを模様シェイプのレイヤーにペースト。

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▲「パスの操作」>「前面のシェイプで削除」で切り抜き。

最後にこれも[9-1.]の最後と同じように、バックアップをとった上で、
パスコンポーネント選択ツールd016_icon2(A)のカーソルをカンバスの端から端までドラッグしシェイプ全体を選択、オプションバーの「パスの操作」で「シェイプコンポーネントの結合」をし一体化されたシェイプにしておきます。
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▲リング状および数字文字の形(隙間付き)に切り抜かれ、且つ一体化された模様のシェイプになりました。

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全3回に及んだ今回の魔法陣作成の最後に、
文字をシェイプに変換し最終的に全てのシェイプを結合し全体を一体化します。
文字フォントのまま拡縮してもそれなりに見えますが(ただし像の拡縮ではなくフォントサイズの変更なので、後述の「シェイプに変換」よりはバランスの変化が大きいかと)、何よりこの文字フォントのインストールされていないパソコンだと書体が変わったりと不都合が出るのでフォントから像にしておきます。
(あまり詳しくはありませんが印刷の入校時も、文字フォントとしては残さずパス化(アウトライン化?)しているんじゃないかと思います)
それとまたバックアップの話ですがここでも、パス化すると文字の打ち直しは出来なくなるので、作業途中ファイル(もしくは同ファイル内の別レイヤー)としてバックアップはとっておいたほうが良いでしょう。
10-1.
各文字のレイヤーを選択し(複数選択も可)右クリックでメニューを開き「シェイプに変換」(若しくは書式>シェイプに変換)します。
このようにフォントから直接だと選択範囲を作業パスにするよりは高精度でパス化できますが、それでも位置が微妙にズレてしまいます(この辺りも「(ほぼ)ベクター」の所以です)
※[5-3.]でも触れましたが、文字パネルで「太字」を使用しているとこの「シェイプに変換」はグレーアウトしていて選択できません。
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▲右クリックでコンテキストメニューを開き「シェイプに変換」

全ての文字フォントを変換したら、まず[9-2.]で作った模様のシェイプ以外のレイヤーを複数選択しレイヤー>レイヤーを結合(Ctrl+E)等で結合し、そのレイヤーのシェイプをパスコンポーネント選択ツールd016_icon2(A)で全選択→オプションバーの「パスの操作」>「パスコンポーネントを結合」します。
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▲まずこちらだけパスコンポーネントを結合(見やすいように模様シェイプは消しています)

そしてそれと模様シェイプのレイヤーを結合し、同様の手順で「パスコンポーネントを結合」し一体化は完了です。
一度に全体を結合しなかった訳は、模様シェイプはすでにパスコンポーネントを結合しているので「標準のシェイプ」、それ以外は属性パネルで再編集が可能な「ライブシェイプ」だったので、そのまま結合すると像がおかしくなってしまうためです。
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▲パスだけ表示するとこんな感じです。

全3回に渡りましたが、この魔方陣を完成させるために利用する機能も多く、結果かなり長々と情報が分散してしまったようにも思えます。
開始から完成までの流れを追うのではなく、各機能説明のみを抜き出して書いたほうが分かりやすかったかも知れません。
その辺り今後さらに構成を考えますので、またお付き合い願えればと思います。

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